最後の砦として生きていきたい
私の仕事は一般事務。
しかし作業量が多く、
土日出勤、毎日残業は当たり前。
給料も手取り少なく、
残業代、ボーナスは無い。
私の部署は周りから浮いて見られていて、
少し距離を取られているような、そんな感じ。
今日も月初の請求と給与の対応に追われ、
事業部で1人残っていた。
仕事も初めから早い方ではなく、
ミスも多い。でも最近少しずつ慣れてきた。
でもね、今日近くの事業部の人が、
すごく親しげに話しかけてくれた。
今日、そのことが、
素直に嬉しかったんだ。
案外、見てくれている人はいるんだね。
存在を受け入れられたような気がしてさ。
私は自分で、
自分は仕事ができない人間だと思っていて、
会社に何も与えることができて無いから、
すごく心苦しい思いでいたんだ。
役に立てなくて、申し訳ないなって。
仕事ってどうしても何かしら業務、作業を通して、相手に与えないといけないじゃない?
まぁその対価で給料というものを頂いているわけだから、相手に何か与えるよう努力するのは当たり前なんだけど。
でも、
私は不器用で、
とんちんかんなことやっちゃったりする。
頭の中、ワーッてなる時もしょっちゅう。
私は、仕事ができない人間だ。
私が出来るのは、
残っている後輩に声をかけたり、
疲れた顔してる人に声をかけたり、
周りを見ることだけ。
いわゆる「気遣い」ね。
でもさ、こういう気遣いって、
実際仕事にはあまり必要無いんだよね。
いかに短時間で仕上げるか。
いかに効率良くするか。
いかに売り上げを伸ばすか。
必要なのはそこなんだよね。
そこらへんの能力、
私はあまり無い。
仕事していかなくてはいけないのに、
何を甘えたことを、、、
なんてまた責めたくなるけど、
もういいや。
私はそういう人間だ。
売り上げにはつながらないけど、
仕事早く無いけど、
疲れた時、頑張りたいと思っている時、
すぐそばに寄り添えたらなって、
気持ちを私は持っている。
助けを求められた時に、
助けられる人、
助けを求められた時に、
守れる人でありたい。
見捨てはしない。
この世で誰も信じられないとなった時、
その人を信じる最後の1人でありたい。
多分、私は”それ”しか出来ない。
でも、私は”それ”が出来る。
最後の砦とでもいうのだろうか。
路頭に迷った時、
一緒に手をつなぎ、
抱きしめて、
心に寄り添う。
そんな人でありたい。